【受賞】NRI学生小論文コンテストにて、地域実践領域3年生三輪泰生さんが特別審査委員賞を受賞されました
NRI学生小論文コンテストにて、三輪 泰生さん(地域実践領域3年生)が特別審査委員賞を受賞されました!
結果発表(NRI公式サイト)→https://www.nri.com/jp/news/event/lst/2020/cc/sustainability/contest/result
NRI学生小論文コンテストとは、持続可能で最適な社会を構築していくために、有限な資源を有効に活用・循環させるための実現すべき社会像とそれに向けた取り組みを提案するものです。
三輪さんのテーマは、『人と環境(自然・歴史的文化)の繋がりを維持することから生まれる新たな農業との関わり方』。
実際に滋賀県高島市の農家さんから畑を借りて、自然農法による農業を約2年間行なってきた三輪さん。その独自の視点で、現代の農業が直面している課題から〈農地と人の繋がりを維持し、新たに農作物を生産する若年層を引き込むことが重要〉と考え、解決策として「農家中心の地域コミュニティ」の形成を提案しました。
オンラインでのプレゼン発表を見守る下級生たち
三輪さんは
“今後、耕作放棄地は増加することが予測できます。しかし、私は約2年間農業に関わることで、1人1人の農家が独自の作物の育て方などを持っていることを知りました。結果、私自身が、管理している土地に愛着をもつようになったのです。その経験から、農地はただの土地でなく、農家が長い年月をかけて作った歴史や文化そのものであり、継承する価値があると感じています。作物を持続して生産するための耕作放棄地の増加防止策、農地へ愛着を感じる為の歴史的価値の保全。2つを同時に行うことは困難ではありますが、私が考えるサステナブルな社会は、これらを遂行しなければ実現し得ない。私は、「農家中心の地域コミュニティ」を形成することが、サステナブルな社会になる為の第一歩であると考えています。”
と発表を締めくくりました。
〈農家中心の地域コミュニティ案内所〉の仕組みを解説中。
特別審査委員の池上彰さん(ジャーナリスト)からは、
“歴史的な日本の農業に対する熱い想いが伝わってきました。なかなかサステイナブルに繋がらない日本の農業に向けた地に足のついた提案だった”
と講評いただきました。
同じく特別審査委員の最相葉月さん(ノンフィクションライター)からは、
“実践的に農業の困難に立ち向かい、マルシェの実施やこの論文自体を書いて出したという行為から当事者としての提案の強さを身にしみて感じた。農家の方からのSOSを真剣に真正面から受け止めた力強い提案だった”
と講評いただきました。
農業を日本社会全体から見たときの課題はまだまだ尽きませんが、それに立ち向かう1人の当事者として三輪さんの今後の活躍が楽しみです!