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仕事って面白いもの?仕事のそもそもを考える

仕事って面白いもの?仕事のそもそもを考える

本日は3年生の授業(地域実践学3 担当:田口真太郎先生)を紹介します。
本授業、地域実践領域招聘教授の講義では、地域のキーパーソンをゲストに迎え、講義と対話を通じて学んでいきます。

今までの講義はこちら👇
▷第一弾「井上仏壇」より井上 昌一先生
▷第二弾「中川木工芸 比良工房」より中川 周士先生
▷第三弾「冨田酒造有限会社」より冨田泰伸先生

▷第四弾「有限会社大與」より大西巧先生
第五弾「びわこビジターズビューロー」よ川戸 良幸先生

今回は、「株式会社秋村組」代表取締役の秋村 洋(あきむら ひろし)さんにお話ししていただきました。

「株式会社プラネットリビング」代表取締役、「文化経済フォーラム滋賀」幹事。さまざまな仕事を行う秋村さん。主となる事業は建築に関わること。住宅設計・施工、インテリアの製作、造園、店舗の内装やサイン設計、不動産など行なっています。

▶︎「株式会社プラネットリビング」WEB SITEより https://warm-s.com/aboutus/

石油由来の素材は極力使わない、建造物を作る上で出た廃材を次の建築に利用したりと、循環をテーマにした事業に取り組んでいます。

今回は「しごとと人生」をテーマにお話していただきました。

まず、秋村さんから「自分にとって仕事とは何か?」という問いが学生に向けてありました。

・お金を稼いで生活を成り立たせること
・絶対にやらないといけないもの(強制力のあるもの)
・生活の安定を保証するもの
▶︎学生たちの答え。一部抜粋。

私もこれを機に自分にとっての仕事とは何かを考えてみました。

・生きるために必要なもの
・生活の一部

考える中で、「報酬がないものは仕事?」という疑問が湧いてきました。

・大学やその他の仕事(対価がお金)
・畑仕事(対価が食べ物)

どちらも、生きるために必要なものが得られます。畑仕事は、趣味と思っていましたが、仕事かもしれません。では、家事も仕事・・・?

お話の中で、縄文時代の生活の図が出てきました。図では、食料を集める、加工する、生活の道具を作る、メンテナンスをするなど、それぞれに役割があり、生活の一部=仕事となっていました。

今は、縄文時代のような暮らし方で生きていける世の中ではなく、生活と仕事は分断されており、仕事=悪のようなイメージを持たせる広告などもある、と紹介もありました。

学生が「絶対にやらないといけないもの(強制力のあるもの)」と考えていたように、仕事にマイナスイメージを持つ方もいるのではないでしょうか。

秋村さんはそんなイメージに対して、とても前向きにご自身の仕事について語っておられたことが印象的でした。

「それぞれの建築のプロジェクトは、一つ一つまったく性質が異なるので、毎回違う商売をしているような感覚があります。だからこそ一から学ぶ面白さがある。責任が伴うので多くの学びが必要ですが、それも含めて面白いんです」

といったお話から、仕事を心から楽しんで向き合われている姿勢が強く伝わってきました。

3年生は今、企業と共創で行うインターンシップに取り組んでいます(地域実践演習の授業にて)。学生はこの授業の中で、社会と自分の関係、自分がどう生きていきたいかを実践を通して見つめ、卒業後についても、少しずつ考え始めます。

秋村さんの話を通して、自身のインターンシップの取り組み、仕事について改めて考える機会になったのではないでしょうか。

私は、秋村さんの、「かっこいいものを作ればいいわけじゃない。作ろうと思ってつくるのではなく、結果としてできている。」という言葉も印象に残っていきます。

物事を見つめ、本質を捉える。そこにあるものを見つめる。本当に必要なものはなんなのか、そもそも必要なものなのか。対話を重ね、環境、状況を見つめ、ものづくりを極めていく先に、「かっこいいもの」が現れます。

建築も、食べ物も。
素材のチカラを尊重し、限りなく素のままで─。(株式会社プラネットリビングWEBサイトより)

私は畑や田んぼを行う中で、植物や日本のものづくり(農具や生活道具など)がまさにそうだなと思います。日本の風土の中で、自然の流れに逆らうことなく、そのまま淡々と生きている。自然を尊重したものづくりには無駄がない。畑や田んぼから学べることがたくさんあるように思います。

アシスタント井上も、自分の仕事について改めて考える機会となりました。

秋村さん、ありがとうございました!

【ゲストスピーカーのご紹介】(地域実践領域招聘教授)
秋村 洋 AKIMURA Hiroshi

「株式会社秋村組」代表取締役、「株式会社プラネットリビング」代表取締役、「文化経済フォーラム滋賀」幹事。「ひとも社会も健康であり続けるためにー」をモットーに、生活の三大要素「衣食住」の食と住の分野から、健康的な暮らしのスタイルや持続可能な社会づくりを提案・考察する。

レポート:井上 実奈美(地域実践領域 アシスタント)

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