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\ゲストスピーカー/井上仏壇より井上 昌一先生の講演会

\ゲストスピーカー/井上仏壇より井上 昌一先生の講演会

こんにちは!本日は3年生の授業「地域実践学3(担当:田口真太郎先生)」にて、ゲストスピーカーの講演会がありました。
3年生の授業では、地域で活躍されているゲストをお招きしてお話を聞きます。

その様子をレポートしていきます!

今回のゲストスピーカーは井上 昌一 (いのうえ しょういち) 先生。
「株式会社井上」代表取締役であり、明治34年(1901年)創業の「井上仏壇」のディレクターをされています。
また、地域実践領域がスタートした2018年から地域実践領域の招聘教授にご就任いただいています。

「伝統産業の革新」をテーマに、井上先生にお話をしてもらいます。

井上仏壇は彦根にあるお店で、手造りでこだわった「彦根仏壇」の製造・販売をされています。

彦根仏壇は、国の伝統的工芸品として指定されているほどの、伝統的な技術を使用した仏壇です。
大型で、金箔をたくさん使用しているところが特徴です。大きいものだと畳一畳分くらいあるそうです!

そんな有名な仏壇を扱っている井上仏壇さんですが、「近年の生活のあり方の変化による仏壇離れ」などの原因で、このままでは技術が廃れていくことを課題に「現代社会に合わせてどのように発展させていくか」を考えたそう。

彦根仏壇は、「工部七職」*と呼ばれる7人の職人の技術によって製造されています。
その伝統的な技術を活かしつつ、様々なアイテムを作成されました。
*工部七職…木地師・宮殿師・彫刻師・漆塗師・金箔押師・蒔絵師・錺金具師に分かれている。
それぞれの職人が卓越した専門技術を持ち、高い品質に仕上げることができる。

いくつか例をご紹介します!

左は、世界を転戦するラリーレースのトロフィー。右は、滋賀らしさ×伝統工芸が組み合わさっています。
実は、漆で黒色や朱色以外を作るのは難しいそうです。知っていましたか?

こちらは木の素材を活かしつつ、色漆を塗った食器。素朴で可愛いです。
インバウンド需要も意識して、外国人が好むカラーも色のバリエーションにあるそうです。

こちらは木工技術を活かした葉巻の保存箱。(ヒュミドールというそうです💡)
外側は金箔や焼箔を押すことでこのような模様になっているようです。

手を離すとゆっくりと蓋が閉まっていくところを解説してくださる井上先生。
葉巻は乾燥が天敵。長持ちさせるには気密性の高い箱が必要なため、この箱はピッタリと密閉できるように設計されています。これも職人の技です。

他にもたくさんのアイテムを作成されていたそうですが、その中には売れたものもあればそうでもないものも。
でも井上さんは「トライアンドエラーが大事」と仰っていました。

今回は井上さんに伝統的な技術を未来へ繋いでいくために、様々な角度で柔軟に取り組みをされていることをお話しいただきました。
この取り組みは「ソーシャルイノベーション」といいます。社会問題を解決するために新しい考え方や取り組みをすることです。

ゲストスピーカーの経験談を聞くことで視野が広がり、3年生にとってはこれからの研究のヒントになりそうですね!

井上 昌一先生、お話しいただきありがとうございました!

地域実践領域アシスタント 永野愛果

【ゲストスピーカーのご紹介】

井上 昌一 INOUE Shoichi

「株式会社井上」代表取締役、「彦根仏壇事業協同組合」理事長。
近世以降、錺金具や、彫刻、金箔押しなど高度な七つの職(技術)によって支えられてきた仏壇づくり。
彦根仏壇と呼ばれた貴重な地場産業を守るため、その技術を調度品や雑貨など、次世代に息づく新たなものづくりに活かすという挑戦に取り組んでいる。

井上仏壇
https://www.inouebutudan.com/

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