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二年生FW 多賀の流域を巡る〜山里湖のつながり〜

二年生FW 多賀の流域を巡る〜山里湖のつながり〜

二年生は週末、滋賀県湖東に位置する多賀町にてフィールドワークを行いました。

「涼しー!気持ちー!」な天気かと思いきや、「寒い!!」。風がビュービューと吹く1日でした。

今回は、「山、里、川、湖(海)のつながりをデザインする」をテーマに、湖岸、水を管理するダム、そこでの暮らし、暮らしを支える場所に赴き、学びます!

まずは、南三ツ谷公園へ!
彦根市にある、湖岸沿いの公園。デイキャンプしている人もちらほら。

ここでは、漂流物を探したり、琵琶湖を眺めたりとゆったり湖岸散歩です。

続いては、「金屋頭首工(かなやとうしゅこう)」。

頭首工とは、農業用水を得るために河川を堰き止めて用水路へ河川水を流し込む施設の総称です。ここ多賀町では、幕藩時代、川上と川下とで「山へ入る時の道具・水の利用権」がそれぞれ異なりました。

この金屋頭首工は、(後ほど見学に行く)上流の犬上川ダムと一体となり「水田水源の確保」を担う設備です。石川先生から犬上川沿岸での、水争いの歴史を聞きながら、琵琶湖から上流へと遡っていくルートをたどります。

彦根藩が管理をしていた江戸時代、川上と川下では、使用できる道具や年貢が異なり、水の利用権も管理されていました。

川上(山側)に住む人々は、入山の際ノコギリや斧の使用が許可され、年貢は木材や木炭。川下(里側)に住む人々は、田畑をしていたので、そのための水の利用権がありました。年貢は穀物など。

お腹を満たすのも忘れずに

客員教授の仁連孝昭先生が暮らす古民家を見学

仁連先生はここで、持続可能な暮らしを実践中。
持続可能な暮らしってどんなでしょうか。のぞいてみましょう!

家の改修の時に出た廃材で作ったピザ窯

太陽熱温水器。

蜂蜜をとる

蜂蜜を舐めさせてもらいました。「んまーーい!」

冬支度用の薪がたくさん。

薪ボイラー。

仁蓮先生宅は、川相(かわない)という地域付近にあたります。

この川相という地域が犬上川の合流地点にあたり、ここが南流と北流の分かれ目です。大雨が降った時には、この北流と南流に分かれている二つの川の色が異なるそうです。雨と湖を繋ぐ山林の状態が影響しているのかもしれません。

お昼は、待ちに待ったカレー!みんなお腹いっぱいに食べました。

話題は、「最近、たくさん食べられなくなってきた…」「ぎっくりをやった」「自転車で体感を鍛えよう!」でした。地域実践領域の会話の内容は大概食の話から始まり、最後は健康の話に行き着きます。。とっても大事なことなので、皆でこれからも話し合って行きたいです。

多賀町にある︎高取山ふれあい公園へ。

大滝山林組合の田中さんにお話を聞きました。

今の時代は、スイッチで火がつき、蛇口をひねれば水が出て、スーパーに行けばお米も買えます。かつては火を起こすには木材や炭が、食べるには栽培が必要でした。そのため、燃料調達のための森、田とつながる森、自然災害と人間との関係は密なものでした。

田中さんに高取山ふれあい公園にある「炭がま」や「木材加工場」を案内していただきながら、その周りに広がる森と水の関係についてうかがいました。

高取山ふれあい公園の地面は、下草が豊富に生えて、さまざまな木が低い密度で植えられており、明るく健康的な森が広がっています。

健康的な森は木の根と水脈が地面の下に広がっており、大雨などの災害時に簡単に崩れないような土壌になっています。それに対し、不健康な森では木の根がじゅうぶんに張っておらず、降った雨が土や木々に保水されることなく一気に下流に流されてしまいます。すると、洪水の危険や川に土砂が流れこむことによる水質の悪化の心配も。

最後は犬上川ダムへ。

去年は水が来ていなかったところまで水が来ており、全く別の場所に思えました。
同じ場所を何度も訪れる。研究で大事な要素だなと感じます。

金屋頭首工と、この犬上川ダムの二つで、水の調整をしています。

今回は、多賀に流れる川とそこで暮らす人々の関係、山と里、湖を繋ぐ、重要な二ヶ所のダム、里山湖のつながりを考えた持続可能な暮らし方や森の整備・木材の活用についてこれらを巡る、盛りだくさんのツアーでした!

今回行った場所を単独で見るのではなく、どうつながっているのかを考えながら振り返り、制作に取り組んでいきましょう〜!

次回は長浜市へ!

レポート:井上実奈美(地域実践領域 アシスタント)

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