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🌾『近江里山FW2022』関わりがうまれるところ【プロジェクトレポート】

🌾『近江里山FW2022』関わりがうまれるところ【プロジェクトレポート】

地域実践領域の助手からみたプロジェクトレポート🌾🌾

田んぼ仕舞いと交流会

『近江里山フィールドワーク』とは…

滋賀県大津市 仰木にて現在、棚田を維持・保全するために「棚田オーナー制度」という、都市住民と共に農作業を行う取り組みがされています。その棚田オーナー田では、昔ながらの手作業での田植え、稲刈り作業(天日干し)脱穀を経験させていただけます。

『近江里山フィールドワーク』プロジェクトでは年間を通して、仰木の生業である稲作と仰木でのフィールドワークを同時に行ってきました。古来から家族や地域の共動で守られてきた生業の姿を知り、これからの里山の暮らしについて思考します。

(担当:加藤賢治 教授・今森光彦 客員教授・大原歩 非常勤講師)

2022年10月23日(日)<第5回 田んぼ仕舞い>

すがすがしい秋晴れと、朝夕の肌寒さを感じつつ、もう11月になってしまったことに驚いております。2022年も、残すところあと二ヶ月となりました。

皆さんの暮らしの近くにある田畑は今、どんな姿をしているでしょうか。

自然との関わりが生活に含まれていると、景色のうつり変わりに音や匂いが加わってくるように感じられます。秋が旬の食べ物っておいしいものがたくさんありますし、ネ

さて、前回のプロジェクト授業では棚田での収穫、はさがけ、脱穀などを行いました。田んぼでの作業はこの日でひと段落となります。

これまでの作業や動きを振り返りつつ「里山の暮らし」や「人と自然」「関わりが生まれる」ということについて、各々の言葉で考えていこうとしはじめています。

 

これまでの活動を受け、1023日(日)は今年最後の棚田作業です。みんなで協働して棚田の片付けの後、棚田ボランティアやオーナー制度の利用者の方々との交流会が開催されました。

午前中は、棚田の「田んぼ仕舞い」という片づけ作業です。早朝の雨で、場所によっては田んぼがかなりぬかるんでいる状態でした。

袋に脱穀したあとの藁を入れる人、運ぶ人、撒く人と分担していくつもある棚田や広い田んぼに藁を撒く作業をおこないました。細かくした藁を田んぼにまんべんなく撒きます。11月には藁を圃場に捏ね入れて耕し、土を豊かにするための作業です。全ての田んぼを担当しました。

稲穂をかけていた稲木を片づけたり、
しめ縄を作るために、もち米の穂をきれいにし木槌で叩いて柔らかくする作業も。

薪割りもしていました。

前回の稲刈りの際にも感じたことですが、初めての道具ってドキドキします。頭では使い方が分かっていても、どこに力を込めたらいいのか、コツもリズムも慣れていくしかない。

「藁まき」という作業について私はこの機会に初めて知ったのですが、田んぼだけでなく畑や果樹園でも色々な目的でされることなんだそうです。肥料になったり、雨の時の土壌の浸食防止となったり、水分・温度調節もある、大切な作業です。

稲わらの多様な使い道に驚きました。

 

《参加学生のコメントから》

  • 藁まきをしたが、田んぼ全体にまくのが思っているより大変で協働することの大切さを実感した。1人では途中で諦めそうになることも、周りの人がいて周りの人の作業中の姿や協力してくれる姿をみてもっと頑張ろうと思えることに気づいた。一人一人の役割が大切で、藁を集める人、袋に入れて移動する人、まく人などそれぞれがいたから全体に藁をまけたと思う。

 

  • 私は藁を田んぼに撒く作業を担当した。大変だった分、撒き終わった後の黄色く染まった田んぼがとても綺麗に見えて印象に残っている。また、しめ縄に使う用の藁を綺麗に整える作業にも参加した。終わりが分かりにくく一束作るだけでも時間がかかった。藁は様々なシーンで利用されるものなのだなという学びを実感することができた。

 

  • スマホの画面をタッチして終わり、ツールに任せて終わり、といったものから一度離れてみる。完全に人の手で最後までやりきらなければならない、そういったものに自分が参加することが、身をもって学ぶことになる。スマホを触って時間を確認するのではなく、自分の疲れ具合や空の移ろい、お腹が空いた、空気の温かさなどから感じる「時間」というのも本当に久しぶりで、懐かしくてとても心地の良いものだった。

 

棚田ボランティアの方は、梅を植林した土手の草刈りをされていました。

午後は、棚田ボランティア・棚田オーナーのみなさんと交流会。
焚き火をして焼き芋をその場で食べたり、○×クイズが開催されたりしました。
焼き芋をつくるときには、地元の方から炭が落ち着いて「おき」になってから、お芋をじっくり焼くといいと教えてもらった学生が我慢強く待っていました。
火が強い時に焼いたお芋は、炭化した人もいました。

お芋の重さを手で持って、重さを当てるゲームがとても楽しそう!

一番近い数字を当てた人に自家製味噌がプレゼントされました。)

色んな領域からやってきた学生同士、棚田に集まってくださった地元の方や棚田ボランティア、オーナー制度の利用者の方々とおしゃべりしながら、棚田での活動を思い返す時間となりました。

《参加学生のコメントから》

  • 普段では出来ないし、やらないことをその場にいた人たちと関わり合い楽しむことができた。焼き芋を焼くときに自然に会話が生まれたり、強制的に繋がりをつくるのではなく、ゆるくコミュニケーションが繋がっていくことに魅力を感じた。

 

  • 薪割りは自分もやってみたけど小さい子も挑戦していたことが印象に残っていて、力のない人がやると時間がかかると思うけれどもそれでも体験する時間をつくってくださることが嬉しかった。普段とは違うことを楽しんで、ここにいる人たちはオーナー制度を楽しんでいるんだなとより感じた。

 

  • 単に棚田でお米を作る体験をサポートするだけでなく、「棚田で過ごす時間」を提供されているんだなぁと感じました。今回の交流会もそうですが、普段私が生活している環境とはまったく異なる“棚田”という場所で、互いによく知らない人達と同じ時間を過ごすという不思議な体験はなかなかできないと思いましたし、匂いや音、景色、そして誰かの声、すべてが穏やかに棚田にただよっていた印象が余韻として残っています。

 

  • コロナ禍ではありますが、たくさんの方が初対面の人でも壁なく関わっていることはとても貴重な経験だと思いました。今はどこにいっても、会話や食事などの制限がかかってしまいますが、棚田という広い空間で自由にゆったりと過ごしていられたのはどこでも体験できるものではないと感じました。

田植えは田んぼでお米を作って終わりではなく、その後にもまだまだ作業がありました。

稲刈りや脱穀、田んぼ仕舞いを経て、来年にもまた豊かな実りをもたらしていただけるように準備をしておくこと。

 

この田んぼでのこれまでの時間。昔から何度も何度も繰り返されてきた営みいちばん端に、今年度の私たちのプロジェクト授業の足跡も残って、「棚田オーナー制度」を踏み固める一部となれたら幸いです。

12月15日(木)の最終授業で収穫した新米が配られます。楽しみです。

レポート:山田 真実(今年の新米はまだ食べていません、地域実践領域 助手)

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