『客観的な根拠』でもっと伝わる発表を
地域実践領域のアシスタントによる『地域実践演習1・2』の授業レポートです。
前期、地域実践領域2年で行われる『地域実践学1』と『地域実践演習1・2』このふたつの授業は、互いに講義内容と課題とを関連させてすすめられます。
今回は、授業の演習を通じて実際に「地域にまつわる“情報”をまとめて、整理し、発信する」までの一連の過程で、アシスタントである私も学生とプレゼンテーションを考えてみた体験をレポートしてみたいと思います。
今年度の『演習1・2』では、『実践学1』で学んだシステム的視点が活用されるような地図やデータの作成をしたり、それをもとにPowerPointによるプレゼンテーションを行いました。
『地域実践演習1』では、まずプレゼンテーションに必要なデータの探し方、まとめ方を学びます。具体的なことを挙げてみると、
Googleマップにピンをたて、施設の分布を示したり
参考資料から表やグラフを作成して、データの考察を行ったり
このようにまとめられた“情報”が、自分の考えを相手に理解してもらうための客観的な根拠となります。
相手に伝わる“客観的な根拠”を用意するためには、この場に必要な問いを選び、正確な情報を探さなければいけません。
また、地域にまつわる“情報”をまとめる前に、まずは自分がその地域のどんなことに関心をもっているのか、出された課題に答えるテーマを探します。
私は、前期の講義やフィールドワークの際に出会った仰木・堅田地区に暮らす方たちとのやりとりからテーマを探しました。
その地域について知りたい時には、地元の人からお話を伺ったりインターネットを利用するだけでなく、自治体が編纂している『地誌』などから情報を得ることもできます。『地誌』とは、特定の地域の成り立ちとこれまでの変遷が自然・地形・気候・産業・歴史・文化などを加味してまとめられたもので、授業でもその他の専門書とあわせて活用します。
ここまででまとめたデータをもとにプレゼンテーションの準備をします
「その“情報”がどのように実際の問題解決の助けになるのか。」
授業内でお互いに発表し合って、PowerPointをよりわかりやすく作り直していきます。
そういったことを繰り返しながら、あまり固まっていないアイデアや自分が気がついていなかった問題点を一旦みんなと共有することで、洗い出していくことが出来ました。
「プレゼンテーション=説明」ではありませんよね。
どんなふうに見せれば聞き手が「自分も関わってみたいな!」と思ってもらえるような発表になるのか、はじめて聞く人にも理解できるような発表になるのか、
聞き手を意識した発表ができるようにPowerPointを改善していきました。
最終課題のテーマは任意の地域やスケールを想定して『地域がHAPPYになれる方法』を提案することです。
この課題に取り組むなかで、リアリティのある方法を提案するためには、自分が日常から気になっていることやその活動とどれだけ関連づけたテーマを設定できるか、ということが重要になるのではないか、と感じました。
地域をシステム的視点から分析しデザインするためには「複雑であるが故の、わかりづらさ」と向き合い続ける根気が求められます。起きていることすべてを知ろうとすれば、時間はいくらあっても足りません。それでも、自分ごととなるような課題を解決するためには目の前の実状や条件を乗り越えていくアイデアを探り続けなくてはなりません。
アイデアを更新していくために、身体(五感)で、体験として、知識としてアンテナをはりめぐらせ続けていると、想像力は自分がそれまで知らなかったことへどんどん拡がっていきます。現実に起きている出来事についてよりはっきり捉えられる視座は、そのようにして変化していくのかな、と思います。
レポート:山田真実(地域実践領域 アシスタント)
滋賀県琵琶湖環境科学研究センター公式ホームページ
滋賀県琵琶湖環境科学研究センターは、
琵琶湖とその流域を一体のものとしてとらえ、健全な水循環、物質循環、生態系の保全といった視点から琵琶湖と滋賀の環境に関する現象の解明、行政課題に取り組むため、幅広いネットワークの形成を図りながら、総合的に試験研究を推進することによって、滋賀をモデルとした持続可能な社会の構築に貢献します。(引用 公式ホームページ内、センター概要より)